令3条の使用人とは誰のことですか?
建設業許可を取得するための要件の中で「経営業務の管理責任者がいること」というものがあります。経営業務の管理責任者(以下「経管」とします)とは、「建設業の経営業務について総合的に管理した経験」がある者のことをいい、許可申請時に、法人においては取締役、個人事業においては個人事業主本人、支配人(支配人登記されている必要があります)の地位にあることが必要です。
「経営業務の経験」として認められるのは、法人の役員、個人事業主、登記された支配人、そして令3条の使用人としての5年以上の経験となっています。
取締役や個人事業主というのはわかりやすいと思いますが、令3条の使用人というのは一般的には馴染みのないものかもしれません。
建設業許可を受けた営業所の長、つまり支店長、営業所長などのことです
令3条の使用人とは、建設業法施行令に規定する使用人のことで、会社の代表権者から見積り、入札参加、契約締結などの委任を受けた支店や営業所の長、いわゆる支店長や、営業所長などのことをいいます。
許可を受けた建設業者が「主たる営業所」の他に「従たる営業所」を設ける場合には、この営業所での契約締結を行う名義人として、この令3条の使用人を届け出る必要があるのですが、この使用人としての経験が、経管としての経験として認められるということになるのです。
なお、欠格要件に該当する者はなることができませんので、申請の際にはこれを証明するために、登記されていないことの証明書、身分証明書などを提出しなければなりません。
自分の経歴をよく振り返ってみましょう
過去に役員としての経験がなかったとしても、もしかすると許可業者での支店長や営業所長などの令3条の使用人としての経験があるかもしれません。経管の要件を満たすだけの経験がないから・・・といってあきらめたりせず、自分の経歴をもう一度よく振り返ってみましょう。
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