建設業許可には29業種があり、その中でも「電気通信工事業」は、情報通信ネットワークの構築や通信設備の設計・施工、インターネット環境や光ケーブルの敷設工事など、現代社会の情報基盤を支える重要な業種です。
「自分の仕事は電気通信工事業に該当するのだろうか?」
「建設業許可を取得するための要件を満たせているのだろうか?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、電気通信工事業に該当する具体的な工事内容から、建設業許可を取得するための要件について分かりやすく解説します。許可取得を目指す方や、申請準備に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
建設業29業種について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
電気通信工事業とは|具体的な工事内容について
「電気通信工事業」は、建設業29業種の一つで、情報通信ネットワークや通信設備の設計・施工を行う業種です。この業種に該当する工事内容は、現代社会の情報基盤を支える役割を果たしています。
具体的な工事内容は以下の通りです。
- 情報通信ネットワーク工事
通信ケーブルや光ファイバーを敷設し、地域や企業の情報通信環境を構築する工事です。高速で安定したインターネット接続を可能にし、デジタルインフラの発展を支援します。 - 通信設備工事
電話交換機、通信タワー、無線通信設備などの設置・施工を行います。これらの設備により、安定した通話やデータ通信の提供が可能となり、日常生活やビジネスの円滑な運営を支えます。 - 監視・制御システム工事
防犯カメラや監視システム、リモート制御が可能な設備の設置を行います。これにより、地域や施設の安全性を高め、効率的な運用を実現します。
具体的な施工例としては、「光ファイバー網の構築」や「企業向け通信設備の設置」、「地域の防犯カメラシステムの設計・施工」などが挙げられます。
電気通信工事業の基礎知識|元請・下請や業種区分について
ここからは、電気通信工事業における基本的な役割や業種区分などの基礎知識について解説します。
| 発注者 | 建設工事の最初の注文者 |
| 元請負人 | 下請業者に工事を発注する責任を持ち、自ら建設業を営む事業者 |
| 下請負人 | 元請業者から工事の一部、または全部を請負う立場の事業者 |
| 下請契約 | 建設業者同士が契約を交わし、元請業者が受けた工事の一部または全てを他の事業者が請負う契約。 |
| 該当業種 | 建設業29業種の中の「電気通信工事業」に区分される業種 |
| 工事種類 | 「電気通信工事」として分類され、通信ケーブルや光ファイバーの敷設工事、無線通信設備の設置工事、ネットワーク構築工事、防犯カメラや通信関連機器の設置工事などを対象とする工事。 |
電気通信工事業において「元請」「下請」や業種区分の理解は、工事の発注や契約を進める上で欠かせない要素です。これらの知識は、事業者が正しい立ち位置や役割を把握するだけでなく、建設業許可を取得する際にも必要です。
電気通信工事業で建設業許可を取得するためには【要件について】
電気通信工事業で建設業許可を取得するためには、満たすべき要件がいくつかあります。その要件として、以下の4つが挙げられます。
- 経営業務の管理責任者の要件
- 専任技術者
- 誠実性
- 財産的基礎または金銭的信用
特に重要なのが「経営業務の管理責任者」と「専任技術者」に関する要件です。これらは電気通信工事業における許可取得の核となる部分であり、特に「専任技術者の要件」は、一般建設業と特定建設業で求められる基準が異なるため、正確に理解する必要があります。
ここからは、電気通信工事業で建設業許可を取得するためのポイントを、初心者の方にも分かりやすく3つに分けて解説します。
建設業許可の4つの要件や、一般建設業と特定建設業の違いについて詳しく知りたい方は、別の記事で詳細に解説していますので、ぜひそちらもご参照ください。
【電気通信工事業】経営業務の管理責任者の要件
電気通信工事業で建設業許可を取得するためには「経営業務の管理責任者」が必要です。この役職には一定の経営経験が求められます。
経営業務の管理責任者として認定されるためには、常勤役員が次のいずれかの条件を満たす必要があります。「常勤役員等」とは、日常的に企業の経営に従事し、事務所に常駐して業務を行う役員、個人の場合は個人事業主、又はその支配人のことです。
- 建設業での経営経験が5年以上ある人
建設業において、経営者として5年以上事業の運営に携わった実績を持つ方。 - 建設業で5年以上、意思決定や業務管理に関わった経験がある人
会社の経営全般に携わり、取締役として業務の実行や意思決定に貢献した経験がある方。 - 権限を委任され、5年以上業務に従事した経験がある人
代表者から業務執行の権限を任され、実質的な経営責任を持って働いてきた方。 - 経営の補佐役として6年以上の経験がある人
経営者をサポートする立場で、6年以上にわたって建設工事全体の管理や経営業務に携わった実績がある方。
経営業務の管理責任者に認定されるためには、5年以上の経営経験または6年以上の補佐経験が必要とされます。
役職名や立場だけではなく、実際に経営判断や業務執行に関わった証明が求められるため、経験の内容をしっかりと整理しておくことが重要です。
経営業務の管理責任者についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
【電気通信工事業】専任技術者の要件|一般建設業
専任技術者とは、施工技術や品質管理を営業所に所属し、技術的管理を行う重要な役割を果たす人物です。電気通信工事業で一般建設業の許可を取得するためには、専任技術者が以下のいずれかの条件を満たしている必要があります。
- 学歴と実務経験
①高等学校または中等教育学校の指定学科(電気工学、電気通信工学など)を卒業し、5年以上の実務経験があること。
② 大学(短期大学・高等専門学校を含む)の指定学科を卒業、または専門職大学の前期課程を修了し、3年以上の実務経験があること。 - 10年以上のタ電気通信工事業に関する実務経験
学歴や資格がなくても、電気通信工事業に10年以上従事した実務経験があれば、専任技術者の要件を満たします。 - 法令に基づき定められた資格の保有
電気通信工事業の対象となる資格は以下の通りです。
・1級電気通信工事施工管理技士
・2級電気通信工事施工管理技士
・電気電子・総合技術監理(電気電子)
・電気通信主任技術者
「電気通信主任技術者」の場合は資格取得後に5年以上の実務経験が必要になります。
また、電気通信工事業で専任技術者となるには、学歴や実務経験、または資格を証明するための書類を適切に準備し、要件を満たす必要があります。書類については、後ほど詳しく解説します。
【電気通信工事業】専任技術者の要件|特定建設業
特定建設業の専任技術者には、次のいずれかに該当する人を営業所ごとに常勤で配置する必要があります。
- 法令に基づき定められた資格の保有
電気通信工事業の対象となる資格
・1級電気通信工事施工管理技士
・技術士(電気電子・総合技術監理)
- 一般建設業許可の専任技術者の要件を満たしているかつ、元請として4,500万円以上の工事で2年以上指導監督的な実務経験がある
- 国土交通大臣が同等以上の能力を認定した人
ここでいう「指導監督的な実務経験」とは、現場作業員としての業務ではなく、電気通信工事の全体運営や管理を担う責任者としての経験を指します。
このような経験が求められるのは、特定建設業の場合、高度な管理能力が重視されるためです。
例えば、通信ネットワークの大規模敷設工事やデータセンターの通信インフラ構築工事といった大型工事を元請として行い、現場全体の統括や施工計画の管理を行った経験が該当します。
建設業許可の添付書類や確認書類について、より詳しく知りたい方はぜひこちらの記事も参考にしてください。
電気通信工事業で建設業許可を取得したい方は「やまじ行政書士事務所」へ
電気通信工事業とは、通信ケーブルの敷設、光ファイバーの設置、無線通信設備の構築など、情報通信ネットワークを整備する専門的な業種です。具体的には、高速インターネットのインフラ構築や通信タワーの設置、防犯カメラや監視システムの設置などを含み、現代社会の情報基盤を支える重要な役割を担っています。
電気通信工事業の建設業許可を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。
- 経営業務の管理責任者の要件
- 専任技術者の配置
- 財産的基礎の要件
- 誠実性
これらの中でも、特に「経営業務の管理責任者の要件」や「専任技術者の要件」は複雑です。
また、建設業許可を取得するためには、これらの要件を証明するための書類を適切に準備し、申請することが必要です。初めて申請する方や、忙しくて建設業許可の申請準備が進められない方は、「やまじ行政書士事務所」へお気軽にご相談ください。
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