建設業許可には29業種があり、その中でも「防水工事業」は、建物の屋根や外壁、床などの防水処理を行うことで、建物の耐久性と安全性を確保するために重要な業種です。
「自分の仕事は防水工事業に該当するのだろうか?」
「建設業許可を取得するための要件を満たせているのだろうか?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、防水工事業に該当する具体的な工事内容から、建設業許可を取得するための要件について分かりやすく解説します。許可取得を目指す方や、申請準備に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
建設業29業種について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
防水工事業とは|工事内容について
「防水工事業」は、建設業29業種の一つで、建物の屋根や外壁、床などに防水処理を施し、雨水や湿気から建物を守る業種です。この業種に該当する工事内容は、建物の耐久性を高めるだけでなく、居住環境の快適性を維持し、建築物の機能性と安全性を支える重要な役割を果たしています。
具体的な工事内容は以下の通りです。
- アスファルト防水工事
アスファルトを使用した防水層を作る工事です。高い防水性と耐久性を備え、大型施設や商業ビル、マンションの屋上防水に広く利用されています。 - シート防水工事
防水シートを用いた工事です。施工が比較的簡単で、軽量であるため、住宅や軽量建物の屋上、屋根、ベランダに適しています。近年では環境に配慮した素材のシートも増えてきています。 - 塗膜防水工事
液状の防水材を塗布して防水層を形成する工事です。複雑な形状の部位にも対応可能で、住宅や小規模施設など多様な現場で用いられます。
具体的な施工例としては、「屋上のアスファルト防水による雨漏り防止」、「駐車場床面のシート防水での耐久性向上」、「ベランダの塗膜防水による漏水対策」などが挙げられます。
防水工事業の建設業許可を取得するためには【要件について】
防水工事業で建設業許可を取得するためには、満たすべき要件がいくつかあります。その要件として、以下の4つが挙げられます。
- 経営業務の管理責任者の要件
- 専任技術者
- 誠実性
- 財産的基礎または金銭的信用
特に重要なのが「経営業務の管理責任者」と「専任技術者」に関する要件です。これらは防水工事業における許可取得の軸となる部分であり、特に「専任技術者の要件」は、一般建設業と特定建設業で求められる基準が異なるため、正確に理解する必要があります。
ここからは、防水工事業で建設業許可を取得するためのポイントを、初心者の方にも分かりやすく3つに分けて解説します。
建設業許可の4つの要件や、一般建設業と特定建設業の違いについて詳しく知りたい方は、別の記事で詳細に解説していますので、ぜひそちらもご参照ください。
【防水工事業】経営業務の管理責任者の要件
防水工事業で建設業許可を取得するためには、「経営業務の管理責任者」が必要です。この役職には一定の経営経験が求められます。
経営業務の管理責任者として認定されるためには、常勤役員等が次のいずれかの条件を満たす必要があります。「常勤役員等」とは、日常的に企業の経営に従事し、事務所に常駐して業務を行う役員、個人の場合は個人事業主、又はその支配人のことです。
- 建設業での経営経験が5年以上ある人
建設業において、経営者として5年以上事業の運営に携わった実績を持つ方。 - 建設業で5年以上、意思決定や業務管理に関わった経験がある人
会社の経営全般に携わり、取締役として業務の実行や意思決定に貢献した経験がある方。 - 権限を委任され、5年以上業務に従事した経験がある人
代表者から業務執行の権限を任され、実質的な経営責任を持って働いてきた方。 - 経営の補佐役として6年以上の経験がある人
経営者をサポートする立場で、6年以上にわたって建設工事全体の管理や経営業務に携わった実績がある方。
経営業務の管理責任者に認定されるためには、5年以上の経営経験または6年以上の補佐経験が必要とされます。
役職名や立場だけではなく、実際に経営判断や業務執行に関わった証明が求められるため、経験の内容をしっかりと整理しておくことが重要です。
経営業務の管理責任者についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
【防水工事業】専任技術者の要件|一般建設業
専任技術者とは、施工技術や品質管理を営業所に所属し、技術的管理を行う重要な役割を果たす人物です。防水工事業で一般建設業の許可を取得するためには、専任技術者が以下のいずれかの条件を満たしている必要があります。
- 学歴と実務経験
①高等学校または中等教育学校の指定学科(建築学又は土木工学に関する学科)を卒業し、5年以上の実務経験があること。
② 大学(短期大学・高等専門学校を含む)の指定学科を卒業、または専門職大学の前期課程を修了し、3年以上の実務経験があること。 - 10年以上の防水工事業に関する実務経験
学歴や資格がなくても、防水工事業に10年以上従事した実務経験があれば、専任技術者の要件を満たします。 - 法令に基づき定められた資格の保有
防水工事業に関連する資格。
・一級建築施工管理技士
・二級建築施工管理技士(仕上げ)
・防水施工(職業能力開発促進法「技能検定」)
法令に基づき定められた資格の中には、取得後に一定の実務経験が必要な資格もあります。
例えば、「防水施工(職業能力開発促進法「技能検定」)」の場合、交付後に1年~3年以上の実務経験が必要です。
【防水工事業】専任技術者の要件|特定建設業
特定建設業は、大規模かつ複雑な工事を扱うことが多いため、高度な技術力と豊富な経験が必要です。そのため、特定建設業の建設業許可を取得するためには、専任技術者に対して一般建設業よりも厳しい要件が求められます。
- 国土交通大臣が認定する資格の保有
防水工事業に関連する資格。
・一級建築施工管理技士
- 一般建設業許可の専任技術者の要件を満たしているかつ、元請として4,500万円以上の工事で2年以上指導監督的な実務経験がある
- 国土交通大臣が同等以上の能力を認定した人
防水工事業で専任技術者として認定されるためには、学歴、実務経験、資格のいずれかを満たす必要があります。
どの条件で申請するかに応じて、提出すべき書類が異なるため、過去の業務実績や取得資格を整理し、確実に要件を満たしているか確認することが重要です。
防水工事業の建設業許可を取得したい方は「やまじ行政書士事務所」へ
今回は、建設業許可29業種のうちの1つである「防水工事業」について詳しく解説しました。防水工事業は、建物や施設の屋根や外壁、床などに防水処理を施し、建物を雨水や湿気から守るために欠かせない重要な業種です。これらの工事には、専門的な知識と高い技術力が求められます。
防水工事業の建設業許可を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。
- 経営業務の管理責任者の要件
- 専任技術者の要件
- 誠実性
- 財産的基礎または金銭的信用
これらの中でも、特に「経営業務の管理責任者の要件」や「専任技術者の要件」は複雑です。
また、建設業許可を取得するためには、これらの要件を証明するための書類を準備し、申請することが必要です。
初めて申請する方や、忙しくて建設業許可の申請準備が進められない方は、「やまじ行政書士事務所」へお気軽にご相談ください。
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