知事許可と大臣許可の違いとは
行政許可には知事許可と大臣許可の2種類があり、以下のような違いがあります。
- 知事許可…1つの都道府県にだけ営業所がある
- 大臣許可…2つ以上の都道府県に営業所がある
このように、建設業許可の区分は営業所の所在地で決まります。
例えば、愛知・静岡・三重と複数の都道府県に営業所がある場合は大臣知事が必要です。
反対に愛知県にしか営業所がない場合は、知事許可を取得します。
前述した通り、建設業許可の区分は営業所の所在地で決まるため、愛知県内に複数の営業所があっても知事許可になります。
この場合の営業所の定義は、以下の通りです。
引用:愛知県|建設業許可申請の手引き
単なる現場事務所、事務連絡所、作業員詰所などは「営業所」には該当しません。
「知事許可」「大臣許可」のどちらの許可を取っても、営業活動できる地域に制限はないので、安心してください。
また、知事許可と大臣許可はどちらか一方しか取得できないので、その点も注意が必要です。
知事許可や大臣許可のメリット・デメリット
では、知事許可と大臣許可にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ここからは、それぞれを比較しながら項目ごとのメリット・デメリットを紹介していきます。
知事許可 |
大臣許可 |
|
| 許可が出るまでの日数 |
◎ 30日程度 |
△ 120日程度 |
| 申請にかかる手数料 |
◎ 新規申請9万円 |
△ 新規申請15万円 |
| 公共工事の入札 |
△ |
◎ 有利になる可能性がある |
| 事業拡大 |
△ 事業規模の拡大がしにくい |
◎ 事業規模の拡大がしやすい |
| 地域密着 |
◎ 地域に浸透しやすい |
△ |
知事許可のメリット・デメリット
知事許可のメリットとしては、許可が出るまでの日数が30日と短いことがあげられます。(状況によっては30日以上かかる場合もあります)
そのため急遽、建設業許可が必要になった場合でも知事許可であればスムーズに許可を取得できる傾向にあります。
また知事許可は大臣許可と比較して、申請にかかる手数料が安い点もメリットの1つです。
そのため建設業を始めたばかりで経費を削減しなくてはいけないという方でも、許可の申請をしやすいでしょう。
反対に知事許可のデメリットは事業拡大がしにくいという点です。
もちろん事業拡大が全く出来ないというわけではありません。
しかし、営業所を他の都道府県に設置する際は再度大臣許可を取得する必要があるため、手間がかかります。
ですが知事許可の場合、大臣許可よりも地域に浸透しやすくなるでしょう。
大臣許可のメリット・デメリット
大臣許可のメリットとしては公共工事の入札がしやすくなる可能性が高いという点があげられます。
必ずしもそうではありませんが、公共工事の入札において、その地域に営業所がある企業の方が、工事契約を締結しやすい傾向にあります。
また大臣許可を取得するということは、いくつかの地域に営業所があるということになります。
先ほども解説した通り、知事許可でも、全国どこでも建設工事することは可能です。
しかし、発注者としてやはり「近くに営業所がある会社に依頼したい」と思います。
そのため、各地域に営業所がある方が建設工事の受注をしやすくなり、結果的に事業拡大がしやすくなるでしょう。
一方で大臣許可は、知事許可と比較して手続きの期間が高かったり費用が高かったりするなどのデメリットがあります。
知事許可と大臣許可は結局どっちのほうがいいの?
ここまで読んでくださった方の中には「知事許可にも大臣許可にもメリット・デメリットがあるけど、どっちの方がいいの?」と感じている方もいるのではないでしょうか。
結論、どっちの方がいいというのはありません。
記事冒頭でも解説したとおり、知事許可と大臣許可は選べるものではありません。
許可を取得するタイミングに「営業所がひとつの都道府県にしかないかどうか」ということで決定されます。
【建設業許可の流れ】愛知県で知事許可や大臣許可を取得するためにはどうすればいい?
ここからは、実際に愛知県で知事許可や大臣許可を取得するまでの流れについて解説していきます。
どちらの許可を取得するかによって多少の違いはありますが、大まかな流れは以下の通りです。
STEP①|取得する許可の種類を決める
まず許可を取得するためには、取得する許可の種類を決める必要があります。
これまで説明してきた「知事許可」か「大臣許可」かという点はもちろんですが、建設業許可には他にもいくつかの種類に分けられます。
まずは、一般建設業か特定建設業かを決めます。
- 特定建設業…元請として工事の一部を下請に出す場合、かつその契約が5,000万円
- 一般建設業…上記に当てはまらない全ての建設工事
(※)以上になる場合
※建築一式なら8,000万円以上
上記の通り、「特定建設業」は大規模な工事を元請業者として受注する場合のみ必要な許可となります。
一般建設業か特定建設業かが決まったら、請負う工事の種類によって業種を決めてください。
業種は以下の通り、2種類の一式工事と27種類の専門工事に分けられます。
| 一式工事 | 土木一式工事 |
| 建築一式工事 | |
| 専門工事 | |
| 大工工事業 | |
| 左官工事業 | |
| とび・土工工事業 | |
| 石工事業 | |
| 屋根工事業 | |
| 電気工事業 | |
| 管工事業 | |
| タイル・れんが・ブロック工事業 | |
| 鋼構造物工事業 | |
| 鉄筋工事業 | |
| 舗装工事業 | |
| しゅんせつ工事業 | |
| 鉄筋工事 | |
| ガラス工事業 | |
| 塗装工事業 | |
| 防水工事業 | |
| 内装仕上工事業 | |
| 機械器具設置工事業 | |
| 熱絶縁工事業 | |
| 電気通信工事業 | |
| 造園工事業 | |
| さく井工事業 | |
| 建具工事業 | |
| 水道施設工事業 | |
| 消防施設工事業 | |
| 清掃施設工事業 | |
| 解体工事業 |
一式工事と専門工事は全く違う許可業種のため、許可を受けていない工事は請負うことが出来ません。
建設業許可29種については、詳しく知りたいという方はこちらの記事を参考にしてください。
STEP②|建設業許可の要件を確認する
建設業許可を取得するためには、要件をクリアしなければなりません。
そのため、建設業許可の種類が決まったら建設業許可の要件をしっかりと確認しましょう。
【建設業許可の要件】
-
経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有するもの
(1)適正な経営体制を有していること
(2)適正な社会保険に加入していること(健康保険、厚生年金保険及び雇用保険) -
専任技術者
営業所ごとに専任技術者を置いていること -
誠実性
暴力団関係企業等、請負契約に関して不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかでないこと -
財産的基礎等
請負契約を履行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有していること
STEP③|必要書類を収集・作成する
建設業許可を申請するためには、様々な書類を用意しなくてはいけません。
必要書類は大きく分けて「自分で作成が必要な書類」と「公的機関が発行する書類」があります。
書類の収集と作成と聞くとそんなに大変ではなさそうという、イメージを持つ方も少なくないでしょう。
しかし実際には、かなりの時間と労力がかかります。
必要書類は知事許可と大臣許可のどちらの申請をするかによって異なりますが、今回は必要書類一覧の一部を紹介します。
| 第一号 | 建設業許可申請書 |
| 別紙一 | 役員等の一覧表 |
| 別紙二 | 営業所の一覧表 |
| 別紙三 | 収入証紙等貼り付け欄 |
| 別紙四 | (営業所技術者等)専任技術者一覧表 |
| 第二号 | 工事経歴書 |
| 第三号 | 直前3年の各事業年度における工事施工金額 |
| 第四号 | 使用人数 |
| 第六号 | 誓約書 |
| 第十一号 | 建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表 |
| 第十五号〜第十七号の二 | 財務諸表(法人用) |
| 第十七号の三 | 附属明細表 |
| 第十八号〜第十九号 | 財務諸表(個人用) |
| 第二十号 | 営業の沿革 |
| 第二十号の二 | 所属建設業団体 |
| 第二十号の三 | 主要取引金融機関名 |
※引用:愛知県|建設業許可申請の手引き
上記は必要書類のほんの一部になるため、実際にはこの数倍の書類を用意しなくてはいけません。
STEP④|仮申請をし内容確認後に本受付を行ない審査を待つ
必要書類の申請が出来たら、許可行政庁に申請をし、審査を受けます。
行政庁から内容確認完了の連絡が来たら、本受付のために愛知県証紙を納めに来庁します。
本受付を済ませたら、審査・補正後に許可がおります。
本受付後の審査は「知事許可」の場合1ヵ月程度です。
一方、大臣許可を取得する際は、必要書類を各地を管轄する地方整備局に提出し審査を待ちます。
大臣許可の場合、仮受付はありませんが申請してから審査が完了するまでおおむね90日間かかります。
やまじ行政書士事務所なら知事許可取得も大臣許可取得もサポート可能!
今回は知事許可と大臣許可の違いについて詳しく解説してまいりました。
- 知事許可…1つの都道府県にだけ営業所がある
- 大臣許可…2つ以上の都道府県に営業所がある
知事許可と大臣許可にはそれぞれ、メリット・デメリットがありますが、どちらの方がいいというものではありません。
許可を取得するタイミングに、営業所がひとつの都道府県にしかないかどうかということで決定されます。
しかし知事許可や大臣許可を取得するためには、要件を確認したり様々な書類を用意したりと、手間や時間がかかってしまいます。
そのため、一人で手続きを進めるのは大変困難でしょう。
「自分一人では不安」「許可を取得しなくてはいけないけど時間がない」という方は、ぜひ、やまじ行政書士事務所にご相談ください。
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